「2023阿波おどり」内の「プレミアム桟敷席」に関するお詫びとご報告
お知らせ
この度は、「2023阿波おどり」内でアソビュー株式会社(以下、当社)が企画した「プレミアム桟敷席」をご購入いただいたお客様をはじめ、関係する皆様にご心配、ご迷惑をおかけしておりますことを、深くお詫び申し上げます。
本件に関する調査を完了するとともに、発生事象と原因・再発防止策・対応についてご報告致します。
1. 発生事象について
2023年8月12日から8月14日に実施された「2023阿波おどり」の「プレミアム桟敷席」において、建築したやぐらが、事前に確認を得た設計図面と異なり、徳島市建築指導課様(以下、建築指導課)から検査済証の交付を受けられなかったこと。
検査済証が交付されないまま建築物を使用することが建築基準法違反にあたると認識せず、独自の安全対策のみを実施し、同期間中に「プレミアム桟敷席」を運営したこと。
2.本件の発生原因の調査について
本件につきまして、
- 事業に使用した建築物「プレミアム桟敷席」について、事前に確認を得た設計図面と異なった結果、建築指導課から検査済証の交付が行われていない状態であったこと。
指摘事項:
- 手すりの高さが1,100mm以上必要だが100mm足りていない1,000mmであった
- 背面入口幅が1,000mm以上必要だが100mm足りていない900mmであった
- テーブル配置の未確認
- 外階段の幅が本来900mm以上が必要なところ、幅100mm足りていない800mmであった
- 外階段の蹴上の高さが180mm以下である必要があるところ、220mmであった
- 検査済証が交付されないまま、建築物を使用することが建築基準法違反にあたると関係当事者間で認識せず、独自の安全対策を施した上で事業を運営した結果、建築基準法第7条の6に違反に該当したこと。
施した独自の安全対策:
- 手すりの高さを1,100mm以上に修正
- 背面入口幅を1,000mmに修正
- 図面の通り適切に配置
- 外階段の幅と蹴上の高さは修正できなかったため安全性に配慮して以下を実施
・階段にスタッフを配置し適切な誘導を図る
・開催時間(夜間)を考慮し外階段へ照明及びフットライトを設置し、階段の視認性をあげた
上記2点について原因の究明を関係者である「2023阿波おどり」の主催者である阿波おどり未来へつなぐ実行委員会(以下、実行委員会)と、建築物の企画・設計・施工業務を当社が委託した建築事業者(以下、建築事業者)と共に行いました。
本件発生の根本原因は、当社並びに実行委員会が、「プレミアム桟敷席」を企画・運営する上で、建築基準法に関する十分な専門知識を持ち合わせていなかったことだと考えています。それにより、発生した具体的な事象は以下の通りです。
事象① 建築事業者選定の責任
建築事業者は祭事の桟敷席の設営と運営の過去実績を多数保有している事業者である点を評価し、発注を決定しました。本来であれば発注先事業者の選定基準を設けた上で、複数の事業者から選定すべきプロセスを考慮できておりませんでした。
事象② 法的観点の認識の欠如
当社並びに実行委員会と建築事業者は、建築指導課から検査済証を交付されていない建築物を事業に使用することが、即ち建築基準法の違反状態であるという事、また、指摘された事項の改善後に再度建築指導課から検査を受け、検査済証を取得する事が本事業の実施要件であるという認識ができておりませんでした。結果、設計図面通りの部材が調達できない中で、当社・実行委員会・建築事業者・建築事業者の再委託事業者等で協議し、独自の安全対策を追加した上で準備を進め、実行委員会が実施判断するに至りました。
3.再発防止策
上述の課題認識の下、ガバナンスが不十分であった点について、以下のような再発防止策を検討・実施致します。
社内に知見がない事業を実施する場合における、第三者の専門家の登用によるガバナンスの強化
当社において設計・施工・監理など建築業務に関わる知見が不足する中、委託先の選定及び本事業の企画を行った結果、充分なガバナンスを働かせることができなかった点を解決すべく、今後当社内に知見がない事業を運営する際は、より経験値の高い専門家から、委託先の選定やプロジェクト進行中に発生するリスクへの対処の助言を受けることができる体制を構築致します。
4.本件を受けて
本件を受けて、結果として違法状態で「プレミアム桟敷席」の事業運営を行ってしまったことを重く受け止め、以下のような対応を実施致しました。
①プレミアム桟敷席購入者に対する返金
実行委員会と協議し、プレミアム桟敷席をご購入いただいた全てのお客様へ、お席代全額を返金する旨を2023年8月31日(木)にお客様へご連絡致しました。
②観光庁様(以下、観光庁)及び徳島市建築指導課様(以下、建築指導課)に対する経緯報告
本事業は、当社が申請主体として観光庁が実施する観光再始動事業に採択された事業のため、2023年8月28日(月)に観光庁よりヒアリングを受けました。補助金交付の取扱については、審査をいただいております。
また、2023年8月29日(火)に実行委員会と共に建築指導課へ訪問し、経緯についてご報告致しました。
参考
①阿波おどり未来へつなぐ実行委員会
2023阿波おどりの主催。本事業全体の統括、最終意思決定を担う。
②アソビュー株式会社
本事業の企画者。「プレミアム桟敷席」の企画とチケット販売を担う。
また、観光再始動補助金の申請主体者
③当社委託先建築事業者(以下、建築事業者)
建築物の企画・統括(設計・施工)を担う。
本件についてのお問い合わせ先
■報道関係者の皆様
アソビュー株式会社
広報:pr@asoview.co.jp(担当:彦坂)