閑散期に前年比およそ15倍の誘客を実現。 「静岡県」の魅力を改めて広めることができたクーポンキャンペーン

ケース・スタディ

2023年1月から、県内の遊び体験が半額で利用できる「冬もワクワク!ふじのくに静岡の体験最大半額(50%OFF)キャンペーン」をアソビュー!で実施しました。旅行閑散期での実施でしたが、体験人数は前年比で1621%とおよそ15倍もの集客を獲得するキャンペーンに。今回、静岡県のスポーツ・文化観光部 観光振興課の梅原一茂様にアソビュー!でのキャンペーン実施の経緯や実施してみて感じた効果などについて伺いました。

「閑散期でもたくさんの魅力がある静岡県に来て欲しい」との願いから始まった冬季クーポンキャンペーン

-今回実施した冬季クーポンキャンペーンについて教えてください
今回実施したのは「冬もワクワク!ふじのくに静岡の体験最大半額(50%OFF)キャンペーン」です。静岡の体験型の旅行プログラムの利用促進を目的としており、県内の体験アクティビティが50%OFFで、最大5000円も割引されるというクーポンをアソビュー!で発行させていただきました。
伊豆乗馬クラブでの乗馬体験やパラグライダー、シーカヤック、陶芸体験など、普段だと少し値段が高くて躊躇してしまう人でも、ハードルを下げてこれを機にたくさんの方に体験してもらえたキャンペーンです。

-冬季クーポンキャンペーンをアソビュー!で実施した経緯を教えてください
私は県内への旅行促進など全国旅行支援を担当し、今回の体験旅行割引事業や県独自の旅行促進施策を行っております。本県は、スノーリゾートなどの雪のイメージもないと思いますし、1月2月の寒い時期はどうしても閑散期で、もともと県内で人があまり動かないという課題がありました。「1月2月の閑散期でも人がきてくれるようにしたい!」というのが冬季クーポンキャンペーンの実施に至った背景です。
全国旅行支援では、比較的時間等に余裕がある50代~70代の方の利用が多い傾向が分かっていたので、それ以外の年代の方にも静岡県をアプローチしたいなと思っておりました。その点、アソビューのユーザーは20代の若い層やファミリー層も多く、他県の自治体さんも実施されているキャンペーンなどを拝見していました。
また全国旅行支援との兼ね合いで、どのような県独自の支援策を行うべきかを見極めていたため、準備期間が短い中で事業を実施することになりました。タイトなスケジュールで対応していただけたのもアソビューを選んだポイントでした。

-タイトなスケジュールとの事でしたが、どのくらいのスケジュール感だったのでしょうか
実施を決めてからキャンペーンを開始するまで1ヶ月くらいですね。
その中でキャンペーンのランディングページなども作っていただきましたし、新しく事業者さんへの声掛けや説明会もしていただき、キャンペーンに必要なことをさまざまやっていただいたので本当にタイトなスケジュールだったと思います。

-冬季クーポンキャンペーンを行う以前はどのような観光振興策を行ってていましたか
全国的な制度としては他県と同様に、全国旅行支援や県民割などの宿泊割引は行っていました。それ以外には、旅行会社さん向けの団体旅行支援であったり、教育旅行の支援は、例年実施しています。
あとは、このキャンペーンと同時期に、静岡県産の食材を使用した料理を提供する宿を対象にした宿泊割引も行いました。

少しずつコロナ前に戻れるように動いていく。

-県独自の誘客事業やアソビュー!でのキャンペーンで気が付いたことを教えてください
全国旅行支援の終了後を見据え、宿泊の割引をインセンティブにした事業は、いつまでも続かないという事は課題として持っていました。
これまでさまざまな割引などで低価格で県内にきていただいていた所から脱却し、コロナ前の通常価格帯で静岡にきてもらい様々な体験をしていただき、地域経済を回して行くなど、徐々に戻していく必要があるなと思いました。
最近ソフトランディングとよく言われていますが、そのソフトランディングしていく過程のひとつとして、今回の冬の体験割引を行ったんです。ソフトランディングとしての側面もありつつ、魅力ある静岡県の資源を体験してもらいたいという感じですね。

-静岡県内の冬の遊びといえば! など冬の静岡の魅力はどのようなものがありますか
冬でいうと温泉やキャンプ、あとはあまり雪のイメージはあまり無いかもしれませんが、富士山近くのスノーリゾートですかね。あとは、県東部のアスレチック施設も人気です。自然も楽しめて、アスレチックで体も動かして、買い物も楽しめるというのが、近距離でできる事はとても強みだと思います。
また今季のNHK大河ドラマ「どうする家康」の舞台になっている静岡ですが、出演者も訪れた静岡市の久能山東照宮の宮司が伝えたとされる石垣いちごのいちご狩りなども、この時期ならではの室内で楽しめる体験ですね。

昨年のおよそ15倍に! 静岡の冬の魅力を再発見するキャンペーン

-アソビュー!で実施した冬季クーポンキャンペーンの結果はどうですか
本当に驚きましたが、購入数が2,938件で販売額は昨年比較1,425%体験人数は1,621%なので、おおよそ15倍くらいになったんです。同じ時期にキャンペーンをやるかやらないかでそれだけ変わって、本当にすごいなと実感しました。
実際に県内で歩いたり生活をしていて、観光客の方が多く個人旅行の人たちもかなり戻ってきているなと感じています。観光客の方が来ていただけると地域の活性化にも繋がりますし、地域経済の回復にも効果があるので、少しずつですがコロナ前の状況に近づけているのかなと嬉しく思います。
今回の利用者で一番多かったのは県内の方ですが、遠くからや隣県、また神奈川県や東京都など中距離の県からも、たくさんの方々に静岡にきてもらえました。みなさんにたくさん体験をしていただけたので、静岡の冬の魅力を伝えられたかなと思いますね。アソビューさんが調査した「この春旅行に生きたい都道府県ランキング」でも8位から大きく順位を上げて1位になることもできました。
来年度以降も様々な形で県内への誘客事業をやっていきたいなと考えています

-アソビュー!に、もっとこうして欲しかったなと思う伸びしろがあれば教えてください
県としての課題は、さらに多くの事業者さんに参加してもらいたいので、そこのリードタイムをちゃんととるような段取りをしていければ、もっといいかなと思いした。
アソビューさんに対しては、タイトなスケジュールの中で対応していただきましたし、今回のキャンペーンの結果も驚くほどよかったので、お願いできてよかったと思っています。ありがとうございました。

 

お話を伺った方

静岡県スポーツ・文化観光部 観光振興課
梅原一茂様