日時指定電子チケットでコロナ対策の実現。江戸東京たてもの園様に聞く、コロナ禍の施設運営

ソリューション

多くの観光レジャー文化施設様が直面した、コロナ禍の感染対策と施設運営の継続。
敷地面積あたりの収容人数のコントロールが3密を避け、来場するお客様にも安心してご利用いただける1丁目1番地。いわば、コロナ禍の施設運営の要でした。
これまでは、紙のチケットと電子チケットを併用し、コロナ禍で電子チケットでの受付に絞られた「江戸東京たてもの園」様に、経緯や気づきを伺いました。

催事イベントの際の入場行列緩和を期待して導入

ーアソビュー導入の最初の経緯をお聞かせください

2017年ごろに実施した「下町夕涼み」というイベントが一番最初の利用でした。
「下町夕涼み」は、盆踊りや子供神輿などイベントが盛りだくさんで例年近隣の皆様はじめ多くの方にお越しいただけるものになっています。
多くの方にお越しいただけるからこそ、当日の行列が長くできてしまうことが課題でした。混雑を避け、お客様をお待たせしすぎないようする方法を検討する際に、日付指定電子チケットを利用したのが最初でした。

(江戸東京たてもの園様HPより)

そこから、催事イベント以外の平時のチケット運用も始めたのですが、受付で購入いただく紙のチケットと、アソビューの電子チケットを併用する形で運営していました。

 

コロナ禍で完全事前予約制に。幅広い年代に向けたユーザービリティ向上に期待

ーコロナ禍で施設運営に変更はありましたか?

(江戸東京たてもの園様HPより)

江戸東京たてもの園は、広大な敷地の中に、さまざまな年代の建築物を展示しており、建物内に実際にお入りいただくことが可能な施設です。建物内は換気をするなど工夫はしているものの、入場人数の管理や把握をしておく必要がありました。
そのため緊急事態宣言の解除後は、アソビューの日付指定電子チケットで事前に予約とチケット購入をしていただく形で開園をしました。
入場人数の把握に加え、顧客様のご連絡先等を頂戴することで、クラスター発生時の情報提供をスムーズに行えることとなり、お客様に安心してご利用いただける運営形態だったのではと思っています。
感染状況が落ち着きをみせた秋口には恒例の「紅葉とたてもののライトアップ」を開催することができました。このイベントも例年多くの方にお越しいただいており、長いチケット購入待ち列が大きな課題でした。コロナ禍では施設への入場に際して検温のご協力もいただいており、更なる混雑が懸念されました。しかし、チケットの完全予約制によってほぼ行列ができない状態となりスムースな入園が可能となりました。

当施設は展示の特性から、ご高齢のお客様にご利用されることが多いです。電子チケット購入の際のクレジットカード入力に、少し障壁を感じられるお客様も一定いらっしゃったものの、当方スタッフのオペレーションに関しては、コロナ前から併用して利用していたこともあり、混乱なくご案内ができていたのではと思います。
もともとオペレーションも簡単でしたので新しく入ったスタッフも、すぐに覚えることができていました。
また、事前決済によって、現金の処理も半分以下になったのは運営業務としても喜ばしいことでした。
今後は、より多様な年代の方々のユーザビリティ向上に期待したいと思っています。

お話を伺った方:高橋 英久 様(たてもの園係長 学芸員)


博物館学が専門で、建造物の移築や展示陳列等に従事。
現在は学芸の傍ら、管理・庶務・経理等多岐にわたる業務を担当。
江戸東京たてもの園URL:https://www.tatemonoen.jp/