交通×体験で取り組む甑島の体験型観光促進

ケース・スタディ

体験開発塾運営連携先 ・薩摩川内市様
・ジェットスター・ジャパン株式会社様(以降、ジェットスター)
・株式会社JTBコミュニケーションデザイン様 (以降、JCD)
背景・課題 ・著しい人口減少や高齢化の進展など厳しい環境の中、観光による交流人口促進が必要
・特に離島のリピーターとなる可能性の高い、若年層へのアプローチを狙う
・若年層にとって旅行を決めるうえで重要な要素は『安く行けるか』と『そこで何ができるか』
打ち手 ・観光においてノウハウを持つJCDが、薩摩川内市・薩摩川内市観光物産協会と連携し事業者掘り起こしを実施
・ジェットスターと「体験開発塾」の共同開催による地元事業者とのコンテンツ開発
・個別の事業者訪問によるフォローアップ
成果 ・「体験開発塾」へ計36名が参加(上甑島:16名、下甑島:20名)
・新たに4事業者の体験型観光商品を今後インターネットで販売予定

 

離島振興の重要性

離島は、排他的経済水域等の保全や海洋資源の利用、多様な文化の継承など国にとって重要な役割を担っている。一方で、離島は四方を海等で囲まれているなど、他の地域に比較して厳しい自然的社会的条件にある。そのため、多くの離島では人口減少や高齢化が課題となっている。薩摩川内市にある川内港から1時間程度にある甑島(こしきしま)も例外ではなく、観光による交流人口の増加が必要とされている地域である。

ジェットスターとアソビューの連携

甑島などの離島の旅行(いわゆる“しま旅”)においては、旅行好きでアクティブな若年層が多く、リピーターも多い。そのため、国内LCC最大の国内線ネットワークを持ち、20代30代の旅慣れた若年層ユーザーが多いジェットスターと、同じく若年層のユーザーが多いアソビューが連携することで、若年層への更なるアプローチを狙った。

離島の旅の阻害要素の一つとしては移動コストが挙げられるが、両者の連携により、『最寄りの空港までの移動コストを抑える』という交通面と『現地でどのような体験ができるか』というコンテンツ面をカバー、“しま旅”の滞在型観光促進に寄与することができる。

「体験開発塾」による若年層をターゲットとしたコンテンツ開発

取り組みの一環として、ジェットスターとアソビューの共同で「体験開発塾」を開催した。体験開発塾とは、全国7,000社以上の体験事業者と契約するアソビューのノウハウを活用し、地元事業者を巻き込みながら、体験コンテンツを開発していくものである。

甑島では特に、若年層向けのコンテンツ開発方法を解説、参加者を3,4人のグループに分けてワークショップを実施し、地元事業者同士で意見交換、ブラッシュアップを行った。

一部事業者の体験型観光商品を先行してオンラインで販売予定、新規商品造成のきっかけに

地元事業者の中からオンライン販売可能な体験型観光商品をasoview!で販売予定。その他、来年に向けて新規商品造成を始めた事業者もおり、引き続きフォローしていく。