コミュニケーション力を飛躍的に向上させる考え方とは?『あなたの話はなぜ「通じない」のか』

COLUMN

私は月に2回、グロービス経営大学院で論理思考の授業を教えています。
この授業は年間約5,000名が受講する人気科目ですが、このコンテンツを作る業務に
携わった際、参考として論理思考に関する本を100冊ほど読みました。

今回ご紹介する本は、論理思考に関する本の中でも私にとってベスト1と思える程の本です。

「論理思考」と聞くと難しく感じてしまいますが、本書は文庫形式でページは薄く、
しかし論理思考の考え方、コミュニケーションに関する本質が詰まった本です。

私は定期的に本書を読み返しますが、読むたびに気づきがあり、半分以上のページに赤線が引いてあります。

本書に書かれていることの一つに「問い」と「答え」という考え方があります。
この「問い」を強烈に意識することで、提案力が格段に向上するのです。

具体的に説明すると、私たちが誰かに何かを伝える際に、伝えていることを「メッセージ(=答え)」とします。
このメッセージを発する裏には、必ず「問い」が存在する、ということです。

例えば、彼氏/彼女に「あたなが好き」というメッセージを伝えた際、その裏には「私のことが好きなの?」と
いう相手の「問い」があるから、それに答えようとしてメッセージを発するわけですよね。
(この問いを感じずに「好き、好き」言ってたら変な人かも…)

仕事でトラブルが起きた時に、上司に何を報告するか?状況説明を伝えるか?または解決手段を伝えるか?
どちらを伝えるかは、上司の「問い」次第になります。

上司「何が起こっているのか?」 ←「状況説明」
上司「対策はどうすればいいか?」 ←「解決手段」

つまり、普段は隠れて意識していないこの「問い」を強烈に意識することで、より相手に刺さる、
そして成果につながるメッセージを伝えることができます。

初めて聞いて、いきなり理解できる方は少ないと思いますので、何度も「問い」と「答え」を
意識していってください。必ず力になりますよ。